皆さんミレーナをご存じですか?ミレーナは過多月経などの治療に使われる医療器具です。
実は私は44歳の時にミレーナを入れました。今日は更年期にミレーナを入れた体験ブログをお伝えします。
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<目次>
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更年期とは
女性の一生は主に、思春期(10~18歳頃)、性成熟期(18~45歳頃)、 更年期(45~55歳頃)、 更年期以降(55歳頃~)という4つのライフステージに分けることができます。
40代に差しかかる頃から卵巣の機能は衰えはじめ、月経の周期も次第に不規則になっていきます。その後、月経が永久に停止した状態である「閉経」を迎えます。
日本人女性の平均的な閉経年齢は50.5歳といわれています。
この閉経年齢をはさんだ前後5年をあわせた10年間(45〜55歳頃)を、一般に「更年期」と呼んでいます。
なお、子宮筋腫がある方は閉経が遅い傾向にあるなど、閉経の時期には個人差がありますので、上記の年齢はあくまで目安としてとらえてください。
また、ミレーナで更年期が早まるのか、といった問い合わせも良くいただきますので、コチラのリンクからご覧ください
更年期に起きる月経トラブル
更年期や閉経が近づくと、月経周期や経血量が変化することがあります。
不規則な月経は、生理が終わり閉経する兆候かもしれません。
40歳を過ぎた頃からホルモンバランスの乱れが起こり始めるため、出血量が多くなる、いつもより生理の量が少ないなどさまざまな生理トラブルを感じることがあります。
また、人によって月経時の痛みが強くなったり、月経前のPMSがひどくなる方もおられます。
出血量が多くなったり、頻発月経になることで貧血気味になり、疲れやすくなったりして、日常生活に支障が出る方もおられます。
過多月経で私も不調になったので、ミレーナの利用に踏み切りました。
更年期に生理ドバドバはいつまで?
こちらについては更年期に生理ドバドバはいつまで?で詳細をお伝えしております
ミレーナとは
画像:クリエーター: MMilda | クレジット:Getty Images/iStockphoto
「ミレーナ」はレボノルゲストレルという女性ホルモン(黄体ホルモン)が5年間、体の中で続けて維持されるようにした薬剤徐放システムです。
2014年に厚労省が過多月経、月経困難症の治療法として保険適応を認めた、保険診療としては比較的新しい治療法ですが、ミレーナそのものは1990年にフィンランドで開発され、日本では避妊用として2007年から自費で採用されていました。
器具に黄体ホルモンが付加されており、約5年に渡ってゆっくりと子宮内に放出され続けることで、子宮内膜をごく薄い状態に保ってくれます。
まず、子宮内膜が薄くなることにより、月経量が大きく減少し、月経痛が楽になるのが大きなメリットです。
月経困難症、過多月経の場合は保険適応で使用することができます。10〜20%の方は、月経が全く起こらなくなり、快適に過ごせます。
一度装着すると5年間の使用が可能なのも魅力の一つです。
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ミレーナが向く人向かない人
ミレーナが向く人
経腟分娩をご経験された方で、
・月経痛がつらくて困る方
・月経の痛みが増してきている方
・月経の量が増えてきた方
・月経前に調子が悪くて困る方
・不正性器出血がある方
・避妊が心配な方
また、40歳以上のピルの服用は血栓リスクが上がりますが、ミレーナの場合は血栓リスクがないので、その点もメリットと言えます。
ミレーナが向かないとされる人
*1
・ミレーナに含まれる成分「ノボノルゲストレル」の過敏症をお持ちの方
(ノバTには含まれません)
・月経時以外の、不正な出血がある方
・性器のがん、黄体ホルモン依存性腫瘍にかかっている方、またはその疑いのある方
・子宮の形状、位置に異常があると指摘を受けたことのある方(子宮腔の変形を伴う子宮筋腫を含む)
・子宮内膜炎、卵管炎などの感染症がある方
・過去3か月以内に性感染症にかかった方
(細菌性膣炎、カンジダ症、再発性ヘルペスウイルス感染症、B型肝炎、サイトメガロウイルス感染を除く)
・子宮頸管炎、膣炎にかかっている方
・骨盤内炎症性疾患(PID)にかかっている、または過去に何度かかかった方
・過去3か月以内に分娩後子宮内膜炎、感染性流産を起こした方
・子宮外妊娠をしたことがある方
・過去、子宮内避妊用具(IUD)挿入時や、子宮の出口を拡張する処置の際に、強い痛み、失神などを起こしたことのある方
・重度の肝障害、肝腫瘍がある方
・妊婦の方、または妊娠の可能性のある方
※また、以下に該当する方も、必ず医師にお申し出ください。
*1
・先天性心疾患、心臓弁膜症がある方
・糖尿病を患っている方
・肝障害がある方
・出産の経験がない方
・てんかんがある方
・副腎皮質ホルモンの長期にわたる投与を受けている方
・授乳中の方
低用量ピルとの違いは?
月経痛の緩和や避妊といえば、低用量ピルの方が広く使われています。どちらがよいのか、お悩みの方もおられるかもしれません。
低用量ピルは、毎日決まった時間に女性ホルモン(エストロゲン・プロゲステロン)の含まれた錠剤を服用することで、排卵を抑制して女性ホルモン量を一定にし、月経量や月経痛を緩和する薬です。月経が周期的に起こるため予定が立てやすくなるなど、生活にもよい影響があります。しかし、人によっては全身の副作用(頭痛、むくみ、吐き気など)が生じてしまうかもしれません。
一方で、ミレーナはプロゲステロンを子宮内のみに作用させることができる点が大きく異なります。子宮にのみ作用するため、全身への副作用はほとんどありません。
ミレーナのようにプロゲステロンのみが含まれた内服薬としては、「ジエノゲスト」があります。月経困難症でお悩みであれば、装置を体内に入れることに抵抗があったり、恐怖心を覚える方はジエノゲストも選択肢としておすすめです。
更年期にミレーナを入れるメリットは
メリット1:更年期の過多月経や月経困難症に治療効果が期待できる
ミレーナのもつ、子宮内膜を薄いままに維持する効果によって、経血(月経時の出血)の量が少なくなったり、生理痛が軽くなったりします。
そのため、月経困難症や過多月経など、生理痛がひどい方や経血の量が多い方の症状の緩和や改善に効果的です。
また、月経困難症や過多月経を伴う、下記のような婦人科疾患の治療に使われることがあります。状態によっては、ミレーナが使用できない場合もありますので、医師にご相談ください。
・子宮内膜増殖症(異型のないもの)
・子宮内膜症
・子宮腺筋症
・子宮筋腫
メリット2:避妊効果が高い
ミレーナから放出されるレボノルゲストレルという成分は、子宮内膜を薄い状態のまま維持したり、子宮の入口の粘液を精子が通りにくい状態にしたりします。
これにより、受精卵の着床や、精子の侵入を防ぐことができ、高い確率で妊娠を予防することが可能です。
更年期になったからと言って妊娠しないわけではありません。更年期の中絶も実は増えています。
使用開始後1年以内に妊娠してしまう確率は、日本では一般的な避妊方法であるコンドームが2%、低用量ピル(経口避妊薬)が0.3%なのに対し、ミレーナは0.2%と最も低くなっています。
更年期障害は、女性ホルモンであるエストロゲンの減少により多彩な症状を呈します。ホットフラッシュ、発汗、のぼせといった症状(血管運動神経症状)の治療には、エストロゲンの補充療法をおこなうことが多いです。
このとき、子宮がある方の場合、プロゲステロンを補充しなければ子宮体がんのリスクが高まってしまうという問題点があります。月経困難症や過多月経であらかじめミレーナを装着している患者様が、更年期障害の症状が出てきてホルモン補充療法をする場合、エストロゲン製剤だけの補充で治療が可能です。
ホルモン補充療法のメリット・デメリットはコチラからチェック
更年期にミレーナを入れた場合の費用は
保険適用となりますので、約1万円。これで5年間使えますから、コスパとしては高いと言えるでしょう。
ちなみにピルを5年間服用した場合は、保険適用でも10万円ほどかかるので、そう思うとやっぱりミレーナは安いですし、飲み忘れもないので便利ですね。
ミレーナのデメリットとは
・取れてしまう、位置がずれてしまうことがある
・感染症がある場合には挿入できない(事前に治療が必要です)
・定期的に(約5年)交換する必要がある
・挿入時に痛みがある
・子宮内腔の形状により、挿入できない場合や外れてしまうことがある
こういったメリットとデメリットをふまえ、
ミレーナをとくにおすすめするのは、以下のような方です。
月経困難症、月経過多で悩んでいる方(保険適用となります)
低用量ピルを服用できない方(喫煙者、肥満、前兆のある片頭痛、血栓素因のある方など)
より確実な避妊方法をお探しの方
実際ミレーナを入れるときは痛い?
経腟分娩の経験者が推奨されています。
私は帝王切開でしたが挿入できました。ただ、一瞬かなりの痛みはありました。
「耐えられない痛みか?」と聞かれたらそういうわけではなかったのですが、緊張しすぎたせいか、挿入後「迷走神経反射」といってめまいをおこしてしまい、しばらくクリニックで
休ませてもらいました。
しかし、その後の経過はとても順調で、毎回の月経痛も緩和され、過多月経の苦しみから解放されたので、私はやってよかったなと思っています。
また、ミレーナは子宮体癌を予防する効果もあるとされてます。
痛みが気になる方は、麻酔をしてくれるところもあるようですが、自由診療の可能性が高いです。(調べてみたクリニックはほぼ自由診療金額しか提示されてませんでした)
そもそも麻酔の対応をしてくれるか、など含め一度クリニックにお問い合わせしていただくことをお勧めします。
ミレーナ挿入後、臭いの影響
頻度は多くないですが、ミレーナに細菌が付着し、感染症を起こして臭いを感じてしまう場合があります。感染症が起きてしまった場合、ミレーナを抜去しなければなりません。
こうした感染症由来のトラブルを減らすため、ミレーナの挿入前には、感染症を起こしていないかどうかの検査をおこないます。
ミレーナ挿入後に性感染症にかかったり、腟内の細菌バランスが乱れて細菌性腟症を生じたりして臭いが出てくることもありますので、臭いやおりものの変化がある場合には早めに医師にご相談ください。
逆にミレーナを入れて臭いが軽減される場合もあります。
例えば、月経用のナプキンでかぶれて外陰炎などを起こしやすい方は、日頃からデリケートゾーンの臭いが気になることが多いでしょう。
ミレーナにより経血量が減る・月経がなくなるといったことで外陰炎になることが減り、臭いも気にならなくなることが期待できます。
また、月経周期に伴うおりものの変化で臭いが気になるような場合も、月経が起こらないことで臭いの変化も少なくなり、快適になります。
ミレーナによって太ることはあるのか?
医学的に見ればミレーナが直接的な要因で太るということはないとされています。ただ、利用者の声をきくと、不調が減って食欲が出た、という方もいれば、月経前に食べてしまうという現象がなくなり痩せた、という方もおられます。
ミレーナを途中でやめる理由は
・妊活をしたい
ミレーナを除去すると、体としては妊娠が可能な状態になります。
・感染症を起こした
ミレーナの除去が必要になる場合があります。
・不正出血が気になる
また、ミレーナ挿入直後は数ヶ月程度、不正出血が続きますが、その期間に耐えられず除去を希望される方もおられます。
また、月経量は減っても、月経がすっきり終わらず長引いてしまうことが気になってしまうという場合もあります。
ミレーナが外れてしまったら
ミレーナが外れるときに不正出血が起こることが多いです。
急にもとの月経の状態に戻るため、その場合は外れたものと考えて受診をしましょう。
装着して1年以内に外れてしまう確率は数%と高くはないとされるものの、自然に外れることはありえます。
特に外れるのは挿入して1か月以内です。適切な位置におさまっているかどうかの確認のため、1か月後には必ず検診に行きましょう。
ミレーナを挿入して月経量が減ったり、月経自体がなくなったりといった状態が続いていたにもかかわらず、経血量が急に増えたような場合は、ミレーナが外れたと考えられますので、受診をしてください。
ミレーナを挿入後の注意事項
ミレーナ挿入後、少しの間(1週間程度)は控える必要があります。しかしその後は性行為に支障はありません。ミレーナを挿入しているのは子宮内であり、男性器は届きませんので、心配ありません。
性行為の際、お腹に違和感があるというような場合には、もしかするとミレーナの位置がずれている可能性もありますので、医師にご相談ください。
ミレーナを入れたその後
ミレーナを装着した人の10%~20%の人は月経がなくなる、と言われています。私もほぼ月経がなくなりました。
一年経過して久しぶりに「あれ?生理かな?」と思うような下腹部痛とおりものに少量の経穴が混じるようなことがありますが、ほぼ問題ありません。
私は万年通気性の良い吸水パンツをはいていて、ナプキンなど利用することなく過ごせています。
そしてその後も問題なく過ごせています。半年に一度程度の受診をして状況をチェックしてもらっています。
更年期の症状がひどい場合はそのままホルモンのパッチなどを処方してもらい併用することも可能です。
最初は1週間後、1か月後の検査がありましたが、今は半年に一度程度の受信になっています。
過多月経の時は、家事もままならなくなりました
過多月経で辛い時は、家事もままならなくなり、夫に頼んで度々仕事の帰りに子供の分も合わせて総菜を買ってきてもらったりしていました。
ただ、月経が終わっても貧血気味で本当に調子が悪くなり、夫は「なぜ1か月のうちこんなに長期に体調が悪いのか」とイライラしていました。
当時は私としても理由がわからず、お互いの関係もぎくしゃくしました。
また、ミレーナをしたからといって時折出てくるメンタルの波が防げるわけではありませんでした。
なかなか気分の浮き沈むがよくならない、不安になりがち、眠れない、などメンタル症状が続く方は、更年期の不安対策に関する無料WEB講習会を開催しておりますので、こちらからお申し込みください
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https://www.takeyama-clinic.or.jp/intrauterine-device/#a04
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